エメラルドの誕生について
- 投稿日:2017年6月13日
- 最終更新日:2022年1月20日
宝石の中でも多くのジュエリーに使われて、高い人気を誇る宝石のエメラルド。
エメラルドは採掘されてバイヤーの手に渡りそこから指輪やリング、ブローチなどの宝飾品として加工されますが、それまでの間に多くの人が関与しています。
多くの人が関わることによって美しいエメラルドのジュエリーを身に付けたりして楽しむことができますが、そのエメラルドはどのようにして生まれるのでしょうか? こちらではエメラルドの誕生についてご紹介していきたいと思います。
エメラルドが誕生する過程
岩石が熱や圧力によって、岩石の性質が変化した「変成岩」の中でエメラルドは生まれます。
長い間、マグマや熱水に岩石がさらされたり、高い圧力や高温下で他の岩石と接したりすることで、変成作用は起こります。
こうして元来別々のものであったもの同士が結びつき、エメラルドの結晶が生まれるのです。地球の内部で鉱物などが形成される過程は、いろいろな組み合わせで、様々な変成作用が、何億年にも渡って起こっています。その中でもエメラルドを生み出す組み合わせは、とても稀な組み合わせとなっているため、特別な地域でしかエメラルドは誕生しません。
コロンビアのエメラルド
エメラルドが誕生することができる特別な地域の代表としてコロンビアを上げることができます。コロンビア産のエメラルドは、エメラルドの中でも最高級の品質となっています。
では、コロンビア産のエメラルドの誕生について見てみましょう。
高品質なエメラルドの産地として知られるコロンビアは、私たちが住む日本も含まれる、環太平洋火山帯に属します。数億年もの間繰り返される火山活動により、火山活動の粉塵、海水が深海火山のガスや熱と反応したことで沈殿した「ミネラル分」「生物の遺骸」などから、古の岩石(堆積岩)が生まれました。そしてこの中を新たに地下のマグマに起因する熱水鉱脈が、かつてとは異なるミネラルを持って駆け巡りました。
気の遠くなるような期間に新たな熱水と母体となる堆積岩が、異なる性質を持ってお互いに反応しあいこの地球上に繁茂する生命力の象徴のような「永遠の緑(エバーグリーン)」を持つエメラルドを生み出したのです。
さらに、アンデス山脈を形成する巨大な地殻変動の力は、この宝石が眠る岩石を標高数千メートルの高さまで押し上げ、険しく深い森の奥深くに厳重に封印したのでした。
南米の深い緑の森の中には、数億年の時を経て輝き続ける常緑の宝石のエメラルドが今も眠っています。
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