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金の暴落の可能性とは?長期的・短期的予測とともにご紹介
- 投稿日:2024年10月28日
- 最終更新日:2024年10月28日
暴落とは価格が急激に下がることを意味します。
相場は経済や政治の状況に常に左右され、更に世界全体を取り巻く集団心理によって更に影響が大きくなることから、金が暴落する可能性は常にあるといえます。
例えばアメリカの金利が1%上昇したという状況があったとします。本来であればそれほどの影響ではないはずですが、それを重大視した人が金を売り始めると、金の価格は少し下落します。
そこに、金が下がる他の要因がたまたま重なると「もっと下がるのではないか?」という疑心暗鬼に陥って金を売る人々がでてきます。結果、更に下がりまた売る人がでてくるという連鎖が発生します。
金の価格低下は、金利の上昇以外にも様々な要因があり、暴落するという状況は常に起こり得るのです。
しかし、基本的にはこのような状況は長くは続かないのが普通であり、長期的に見れば金の価格は上昇していくものです。
その理由は「金は貴重であり普遍的な価値がある」ためなのです。
\ この記事のまとめ /
- ・金が短期的にはある程度下落する可能性はあるとはいえる
- ・長期にわたって保有する限りにおいては損をする可能性は非常に低い
- ・売りたいと思った時「これくらいの値段だったら売ってもいい」と思ったときに売る
金の普遍的な価値とは
金という財産には一つの大きな特徴が一つあります。それは「そのものに価値がある」ということです。
金は持っているだけでは利息などの利益を産みません。しかし、国債は持っているだけで利子を受け取る事ができます。そのため金利が高くなると金を売って国債など他の資産を買う傾向が強まります。
金と対極にあるのは「仮想通貨」
対極にある代表的な財産は仮想通貨です。仮想通貨は必ずしも裏付けとなる資産を持つものではありません。人々が「価値があると思っている」ことだけが価値の源となっています。
実はみなさんがいつも使用している1万円札などの貨幣も同じようなものです。
貨幣は昔、国が金と交換できることを保証していました。1円というお金は1円分の金と交換できるという制度がありました。これを「金本位制度」というのですが、貨幣を金に交換できることを国が保証することによって、貨幣の価値は裏付けられていたのです。
引用:日本銀行金融研究所
人物像の絵柄の脇に「此券引換に金貨五圓相渡可申候」と記されていますね。
しかし、現在では金本位制度は廃止されています。つまり、貨幣の価値は「みんなが価値のあるものとして信じているから」価値があるとされているわけです。その意味では仮想通貨も貨幣も大きな違いはないのです。
これに対して金ははるか昔、紀元前6000年頃のメソポタミア文明の頃から珍重されてきました。それ自体に価値があるものとして多くの国々で認識されていたため、金貨として流通してきた長い歴史があり、そして貨幣は金の代用品であったわけです。
金の価値は長期的にはさらに高まる
メソポタミア文明の時代から金は希少価値があるものの代表として扱われてきたと書きましたが、これからはどうなのでしょうか?
長い目で見ると金そのものの価値は高まる傾向にあることは間違いありません。
以前は金の価値とはそのものの持つ、時を経ても劣化しない美しさ、加工の容易さによる装飾品への使用がメインでした。
しかし、現在では工業製品の製造になくてはならないものとなっています。
金には優れた特徴があり、他の安価な金属で代替することができないためです。
「錆びない」「電気抵抗が少ない」「加工しやすい」といった特徴により、精密電子機器の製造には欠かせないのです。
たとえば、1台のスマホには0.03g程度、ノートパソコンには約0.3%の金が使われているとされています。
引用:環境省
電化製品からはしかるべき処理を行えば金を取り出すことができ、再利用が可能になります。様々な電化製品が使用されたあと、すべて回収されて再資源化されるのであればよいのですが、多くは資源化されずに廃棄されています。
金は限りある貴重な資源であり、世界中で経済的に生産可能な金の埋蔵量は残り59,000トン。2023年の採掘量は3,644トンでありこのペースではあと16年ですべて掘り尽くす計算になります。
59,000トンというとかなりたくさんあるように感じるかもしれませんが、25メートルプールに換算すると約3杯分にしか過ぎません。また、世界の人口を80億人とすると一人当たり、7.4グラムにしかなりません。非常に希少なものであることがわかるでしょう。
世界の人口は急激に増加を続けており、かつ発展途上国でも携帯電話などのデジタル機器が普及しつつあります。また、これらの機器は定期的に買い替えられるので、金の需要は増え、埋蔵量には限りがあるため価値は減ることはなく増す一方であるといえます。
従って、長期的な観点で見れば金の価値は徐々に上がっていくものと考えるのが妥当です。
出典:豊トラスティ証券株式会社
短期的に見るとどうなのか
長期的な観点で見れば金の価値は上がっていくと述べました。しかし、短期的な観点ではどうなのでしょう。
引用: 三菱マテリアル
瞬間的に約1gあたり14,000円まで上昇した金は、そのあと半月の間で約12,500円まで下がりました。 確かに暴落したといえなくもないですね。
もう少し長いスパンで見てみましょう。
2019年からの5年間及び1978年からの長期の推移を掲載します。
過去5年間の推移で見ると、直近では少し下がっているもののほぼ一貫して上昇傾向にあることがわかります。
さらに長期的なスパンで見ると、1980年をピークにして大きく下がっていることがわかります。1980年のピークの頃に金を購入した人は、この価格が戻ったのが2019年であり、40年間保有し続けなければ損をしたことになります。当時金を購入した人は「暴落」によっておそらくは損をしたでしょう。
ここまで読めばおそらく「2024年は1980年と同じようなピークなのか?そうであれば暴落後の回復に長い年月がかかるのか?」が気になるでしょう。
そこでなぜ1980年をピークにして金が暴落したか?について説明します。
この頃のアメリカは第二次オイルショックに起因する、空前のインフレに見舞われていました。
第二次オイルショックは1978年10月~1982年4月の期間であり、この時、金ブームが巻き起こったのです。
インフレという状況では金が買われます。なぜならば、インフレとは貨幣の価値が毎年下がることを意味しています。そこで貨幣ではなく他のものに替えておこうと多くの人が判断するからです。1980年に至っては物価上昇が14%以上にも達しています。それなら金を買おうと多くの人が考えたのも無理はありません。
この空前のインフレに対して「インフレファイター」の異名で知られるFRB(米連邦準備制度理事会)の議長であったポール・ボルカー氏は高金利政策を導入しました。これにより、金で保有しておくよりも、国債を買ったほうが有利になると判断されたことがその後の金の下落の大きな要因となりました。
また、第二次オイルショックからの経済の回復により、株など他の資産の魅力が相対的に高まったといった理由もあります。
金は持っているだけでは新たな財産を生み出さないという特徴があります。
株や国債や預金などと違う点です。株、国債、預金などは持っているだけで配当や利子を受け取ることができます。そこで、国債の金利が上がったり、景気が良くなったりすると国債や株が買われるようになるわけです。
このような経緯があり、金を買う意味が大きく失われたのが1980年でした。
では2024年の状況はどうでしょうか?
引用:マネックス証券
2024年現在においてアメリカの物価は落ち着きをみせています。
FRBのパウエル議長は更に利下げをする可能性があると述べています。つまり、1980年の下落とは状況が全く異なることが示されています。
2024年の7月下旬から8月の初旬まで下がっていますが、暴落といえるほどの変化ではなくまた価格も持ち直してきています。
今後も小幅な変動はあるはずですが、大きなものにはならないであろうことが予想されます。
金がもし暴落するとしたら
金は限りがある貴重な資源であり、かつ精密電子機器の製造には欠かせないという特徴があると述べました。そのため、長期的に見れば価格は上昇すると考えられます。しかし、長期的な観点で暴落する可能性もないわけではありません。
その2つの可能性について触れておきましょう。
海水から金を得ることが可能になったら
「世界中で経済的に生産可能な金の埋蔵量は残り59,000トン。」 と前に述べました。しかし、経済性を無視すれば金は膨大にあるとされているのです。
海水の中には様々な元素が溶け込んでいます。 1トンの海水には0.0032~0.0049mgというごくごく微量(0.000004%)の金が含まれています。この推定によれば海水全体では800万トンもの膨大な金が含まれている計算になります。
海水中の全元素
海水から様々な元素を安価に取り出す技術ができれば、多くの資源問題は解決してしまうのです。しかし、現実問題としては不可能、いずれ可能になるとしても遠い将来の話です
海水から様々な金属を取り出すためには膨大なエネルギーが必要になります。
もし、核融合技術といった技術革新が起こり、電気がほぼ無料で使えるようになったらいくら電気を使っても経済的に見合うようになるので、金の価値は下がるかもしれません。
電子機器に金を使う必要がなくなったら
現在、金はその特性によって精密電子機器になくてはならない物質となっており、その需要は減ることは考えにくい状態です。 しかし、将来技術革新が起こって精密電子機器の製造に金が不要になるという日が来ることは充分に考えられます。 そのような技術革新が起こると金の需要が減るでしょう。しかし、実際にはそれほど大きな影響はないと考えられます。
引用:日本経済新聞社
2022年の統計によれば、精密電子機器の製造などに使用された金の総量はわずか6.5%に過ぎないとされています。
約半分が宝飾品に使用され、残りのほとんどは各国の中央銀行が保有あるいは投資目的に使用されているのです。
また、電子機器では使用されなくても、金のその優れた特徴によって航空宇宙分野など新しい分野での利用が増えることも予想されます。
金はいつ売ればいいのか?
金は基本的には長期で保有すればするほど、価値が高まる可能性があると述べました。 ではいつ売ればいいのでしょうか?
短期的な視点で「できるだけ高く売りたい」と思うのであればこちらの記事「金を売るベストのタイミングを知る方法とは?」をご覧ください。 この記事では長期にわたって金を保有している方がいつ売るのか?について基本的な考え方をご紹介しています。お金が必要になった時が売り時
一番わかりやすい考え方がこれでしょう。
1ヶ月後だけでなく明日のことすら誰にもわかりません。今日売ったら損をするかもしれないと考えても仕方がないといえます。
そのため、売りたくなった時が売り時と考えてもよいのです。現金が必要になったというタイミングがあればその時に売るのです。
あと10年保有しておけばもっと上がるだろうしその時まで待とう。
と考えるのは原則論としては正しいです。
しかし、現在価値という経済学の用語があります。今持っている10万円と10年後に手にする15万円のどちらの価値が高いと判断すべきか?という考え方です。
現在価値とは本来は利子などを計算して、どっちが多くなるか?という計算なのですが、これはライフステージにも当てはまります。
今、子供の大学進学に必要だからというのであれば、10年後まで待つことはできません。現在お金が必要です。
あるいは10年後は歳をとって自由に歩いたり、美味しいものを食べたりできなくなっているかもしれません。それならば健康で体力のあるうちに、金を売って旅行などに使ったほうがいいかもしれません。
手元にある10万円の方が、10年後の15万円や20万円よりも価値があると考えるのであれば、金を今すぐ売った方がよいのです。
結論としては現金が必要ならば売るのがよいということです。
まとめ
金が短期的にはある程度下落する可能性はあるとはいえますが、長期にわたって保有する限りにおいては損をする可能性は非常に低いといえます。 長く持っていれば持っているだけ得をする可能性が高いのです。 しかし、財産は必要なタイミングで有意義に使ってこそ生きるものです。 そのため、売りたいと思った時、これくらいの値段だったら売ってもいいと思ったときに売るのがよいというのが結論です。
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